全国のKino-izmファンの皆様
こんばんは☆
奈良県で断熱等性能等級6~7、耐震等級3(許容応力度計算)の家づくりをしています、キノハウジングです。
今夜はコラムの【第3回】です。
【第3回】なぜ全棟、許容応力度計算による耐震等級3なのか
家づくりを検討される中で、「耐震等級3」という言葉をよく耳にするようになったのではないでしょうか。
現在では多くのハウスメーカーや工務店が「耐震等級3」を謳っています。
しかし、ここで非常に重要なことをお伝えします。
実は、ひとくちに「耐震等級3」と言っても、計算の方法によって構造の強さ・安心の精度には天と地ほどの差があります。
私たちKino-izmが、手間とコストをかけてでも「全棟、許容応力度計算(きょようおうりょくどけいさん)による耐震等級3」を徹底する理由をお話しします。
衝撃の事実:「耐震等級3」には2種類ある
木造2階建て住宅の構造計算には、大きく分けて以下の2つの手法が存在します。
①簡易計算(壁量計算・仕様規定)
主に壁の量や配置のバランスだけを簡易的にチェックする方法。柱や梁の一本一本にかかる力や、基礎の強さまでは計算されません。一般的な木造住宅の多くがこの方法を採用しています。
②許容応力度計算(構造計算)
ビルやマンションを建てる際と同等の高度な計算手法。地震や風などの大きな力が加わったとき、柱・梁・接合部・床・基礎の隅々にいたるまで、破断や倒壊が起きないかを緻密に分析・計算します。
同じ「耐震等級3」と表示されていても、①の簡易計算によるものと、②の許容応力度計算によるものでは、安全性の根拠の深さが全く異なるのです。
熊本地震が教えてくれた「構造計算」の重要性
なぜ簡易計算ではダメなのでしょうか。その答えは、2016年に発生した「熊本地震」のデータにあります。
この地震では、震度7の激震が連続して2回襲うという前例のない事態が起きました。
現地調査の結果、従来の建築基準法レベル(耐震等級1相当)の家が数多く倒壊・大破した一方で、非常にショッキングだったのは「簡易な壁量計算で建てられた耐震等級2や3の家」の中にも、倒壊・大破した事例があったことです。
その一方で、「許容応力度計算(構造計算)によって作られた耐震等級3の家」は、ほぼ無被害か軽微な被害にとどまり、地震後もそのまま住み続けることができました。
この差こそが、私たちが許容応力度計算を譲らない最大の理由です。
許容応力度計算(構造計算)で分かること
許容応力度計算を行うと、A4用紙で数百ページにも及ぶ膨大な計算書が作成されます。
そこでは以下のような項目が一つひとつ厳密に検証されています。
・柱や梁の太さ・配置は適切か:上階の重みや地震の揺れに耐えられるか。
・接合部の強度:地震の揺れで柱が抜けてしまわないか。
・床の剛性(水平構構面):地震の力を逃がさず、全体で受け止められるか。
・基礎の補強・配筋計画:建物全体の重さと揺れを、地盤から基礎へ安全に伝えられるか。
家全体の「力の流れ」を科学的に証明するからこそ、どのような揺れが来ても柱が折れず、基礎が割れない「真の耐震性」が生まれます。
目標は「命を守る」だけでなく「そのまま住み続けられること」
建築基準法が定める最低限の基準(耐震等級1)は、極端に言えば「倒壊して人が押し潰されるのを防ぎ、逃げる時間を稼ぐこと」を目的としています。一度の巨大地震で家が傾き、住めなくなってしまっても「命が助かれば法的にはOK」という考え方です。
しかし、家が倒壊しなかったとしても、住めなくなってしまえば避難所生活や二重ローンに苦しむことになります。
私たちが目指すのは、「巨大地震やその後の余震に何度見舞われても、家族がその家で安心して暮らし続けられること」です。
まとめ:見えない「骨組み」にこそ、最大の誠実さを
デザインやインテリアは目に見えますが、建物を支える構造計算のプロセスは完成すると壁の裏に隠れて見えなくなります。
「木造2階建てだから簡易計算でいい」
「構造計算を外注すると費用と手間がかかる」
そうした業界の都合で安全性を妥協することは、住み手の命をお預かりする造り手として絶対にできません。
Kino-izmは、これからも一棟一棟愚直に許容応力度計算を行い、確固たる科学的根拠に基づいた「本当の耐震等級3」の家をお届けします。
次回は、家の快適性と環境性能を支える素材、「断熱材にシュタイコゼル(ウッドファイバー)を選ぶ理由」についてお話しします。














