これが高気密・高断熱住宅

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全国のKino-izmファンの皆様
こんばんは、、、
今年は平年より3週間も早い梅雨入り、このまま平年通りの期間で梅雨が明けるとすると6月下旬には梅雨明けだと、、、すると、、、、、猛暑が続き酷暑となるかもという天気予報を見ました。
酷暑となるともう現場は灼熱地獄どころではありません。作業が出来なくなる可能性もあります。
地球温暖化の影響と思われますが、このような実情を肌で感じても住宅の性能に拘らないのでしょうか?私には拘らない理由が解りません。
しかも、昨日今日なんて大変湿度も高く、目視する温度計では25度辺りを指していても汗がタラタラ流れてきます。
一方、断熱気密工事が終わった高取町・ゼロエネ住宅・Md様邸の場合、玄関ドアを開けるとひんやり感があり、窓を開けて居なくても外より涼しく感じました。これは湿度が外よりも低いからだと思います(測ったわけではありませんが)

さて、そのMd様邸では気密測定を行いました。
今回は施主様のMd様も立会していただきました。施主様はほんとうに建築のことを色々と学ばれて気密・断熱に関しても私よりご存知かも、、、とチラホラ感じます。当初から目標C値0.5cm2/m2、1.0cm2/m2を切れば良いかなと仰っておおられましたので、私も心の中では0.5cm2/m2は切りたいなと思っていました。
一昨日も現場をチェックしながらもちろん0.5位は大丈夫だろうと思っていましたが、実際に測定するまでは解ることではありません。
で、測定が始まりました。
最初から自動ではなくて手動で測定しました。気密性能が高い場合は自動で測定するとエラーとなり測定できないからです。
IMG_7602-1_900.jpg

で、1回目の測定C値は...0.4cm2/m2(計算上は0.37cm2/m2)
IMG_7604-1_900_2.jpg
この時点で総相当隙間面積は58cm2、家全体の隙間を集めても8センチ角よりも狭い面積でこれでも十分な高気密ですが、普段はもう少し高い性能なので隙間が無いかをチェックしました。
すると外部に通じるPF管封止が1箇所出来ていませんでした。封をしたあと、ファンを回して屋内を負圧にし、どこか漏れが無いかを探したところ、FIXガラスのパッキンがスカスカなことを見つけました。
サッシ屋からの連絡を受けていなかったのですが、ガラスに不具合が有るようで取替えの予定でパッキンを留めていなかったようです。
そこで普段はやらないのですが、養生テープでガラスとサッシ枠の間を目貼りしました。
IMG_7605-1_900.jpg

すると、測定値もC値が1回目の半分の0.2cm2/m2と改善されました。総相当隙間面積は32cm2と6センチ角よりも小さい大きさ。
しかしn値が1.51と少し高かったので強風も吹いていたし誤差かも知れないが、、、と言いながら再度測定
IMG_7606-1_900_2.jpg

そして測定3回目は、、、C値0.18cm2/m2
高気密であるということが証明されました。
このシートをご覧頂ければ性能の高さをお解りいただけると思います。
IMG_7607-1_900.jpg

n値は1.45と理想とする1.30以下には届きませんでしたがこれも時折り強風が吹く事もあったので参考程度に留めておきました。
気密測定を毎回行う理由について、どの現場でも職人たちの手作業で気密に関わる作業を行います。
毎回同じことの繰り返しでも、時には見落としたり、サッシの初期不慮があったりする等、確認しないと解らないことが有るのです。
もしか「普段から高性能だから良いだろう」と測定を省略してしまうと、見落としを改善できずにそのまま素通りしてしまうことになり、それは完成後、生活をされてから結露などのリスクを背負ってしまうことになりかねません。
そのようなことの無いように、毎回毎回、測定を重ね、当然のように高い性能を維持しているのです。
そこには過去の失敗を糧にその都度、勉強させていただいております。
今の性能を誇れるのも、今までKino-izmを指示して下さったたくさんのオーナー様のお陰です。そして口うるさく現場で指示指導する私に耳を傾けてくれる職人さん達が居るからなのです。
これが高気密高断熱住宅の本来のあるべき姿・性能です。

ほな、また、、、
橿原市, 奈良県, JPのHouzz登録専門家木野芳弘

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